2005-03鹿島アントラーズ@柏の葉

 ラインの裏に綺麗に通されてしまった前半の2失点はいただけなかった。特に2点目は完全に集中力欠如、マークにいった中澤ももっと身体を張って守って欲しかった。3点目は点を取りにいっている中での1人に独走を許してしまう典型的カウンター、勿論警戒はしていたであろうが相手が一枚上手だったか。そもそもこの失点に関して原因を求めるとすれば、守備陣というよりも攻勢の時に決定機を作れず追いつけなかった攻撃陣にあると言える。あの形は負けていなければ喰らわなかったはず。
 その攻撃に関しては、引いてきてボールをさばこうとする玉田が他の選手とかぶってしまってボールの出し所を失ったりするシーンが見られたように、チーム内で玉田のフィット具合が今一つだったのも響いた。
 スピードタイプの選手が前線に揃った中、こちらがスピードに乗る前にボールのない所で相手が執拗に手や肘を使ってくるのにも手を焼いたか。とはいえスムーズなシステム変更で点を取りに行こうとした内容は悪くはなかったし、結果谷澤の得点に結びついたことは評価できる。

 今日の試合に関しては、素早いリスタートや“鹿島名物”ダイビング&担架頻出など、鹿島の老獪さ、卑怯さが上手くはまってしまった感じだろう。トニーニョセレーゾが「素晴らしい勝利だった」自画自賛しているが、要するに鹿島にとって“やることなすことが上手くいった”状態といってもいいのではないだろうか。
 負けは負けなので反省と悔しさを忘れてはならないが、必要以上に落ち込むこともない。チームとしてやろうとしていることは間違っていないはずだ。ゴール裏からも発せられた拍手がそれを物語っている。

 次は守備強化を果たしている(らしい)清水エスパルス戦。ナビスコカップで機能したクレーベルや崔、谷澤を基調に、“帰ってきたエース”玉田との連携を深め、攻勢の時間帯に確実にゴールネットを揺らしたい。